2019年4月から九州大学のMBAに通っています。正式な名称は「九州大学大学院経済学府産業マネジメント専攻(QBS)」となります。

もともと興味があったわけではなく、なんとなく説明会に行ったのがきっかけ。人によっては「人脈」や「箔が付く」という人もいますが、自分自身はまったくそこに魅力を感じておらず、その獲得を目指すのであれば、業務に邁進したり社外活動に時間を費やした方が、日々学ぶよりも絶対に効率的だと考えていたくらいです。

そんなことから、説明会では少し僭越ですが、「世の中でよく言われている「MBA不要論」に対してどう思うか」を質問したことを覚えています。その回答に対して非常に納得感があり、いつしか通おうと意思が固まっていった次第です。

なぜ学ぶのか。それは「自分以外の第三者の知恵や考え方を通じて、自身の知識の血肉にするため」です。いわゆる知識は書籍やネットで学べばよいし、振り返ると前職時代の仕事自体がMBAで学ぶことの実践そのものだったので、確かに不要と考えることもできました。

でも、どんな人のどんな知識や経験も、実は「その人の解釈」が含まれているため、同じ事象や問題に対しても、まったく同じ思考になることは、ほぼありません。こうした多様的な思考を先生ならびに学友の話を聞くことで、「自分自身の解釈」を深め、強くすることができる。この第三者から得られる自身の気づきというメタ認知的な意味合いで、経営学を学ぶ。これが、私が通っている動機になっています。

もちろん、その延長線上には、知らないことの発見も多いですし、事業や経営に役立つ(役立たせたい)という思いもあります。ただ、そのことは前述の通り、代替手段もあるし、決してラクではない学習時間に対する投資効果を考えると、実務を優先する人が多いのも、理解できなくはないです。

そんな思いの中、なにを学んでいるのか。いろいろなカリキュラムの組み合わせがあると思いますが、自分は「ファイナンス」と「ベンチャー企業」という、これまであまり触れたことが少ない分野を優先して履修しています。

こうした考えのもと、一体どんな時間の過ごし方になるのかを、簡単に紹介いたします。

月曜 20:10-21:40 アカウンティング
火曜 20:10-21:40 マーケティング
水曜 18:30-20:00 資産運用とリスク管理
   20:10-21:40 English Business Communication
木曜 20:10-21:40 企業財務
金曜 18:30-21:40 ベンチャー企業

集中講座(全日3回もしくは半日6回ほど。主に週末)
ベンチャーファイナンス
パブリックリレーション論

これが、半年分のカリキュラム。もちろん毎週だし、課題もある。仕事との並行はなかなかハードで、どうしても行けないこともありますが、でも思っているほど苦ではないです。先生の示唆もキャラクターも面白く、いまのところ入学したことに後悔はまったくないです。

決して安くはない学費(年間60万円弱)ではありますが、1回あたりに割り戻すと、むしろ安い!そして知識だけでなく、学習習慣や業務リズムをつくることにもつながるので、諸々の生産性も上がるはず。賢ぶる・箔付けなどの間違った動機と誤解がなくなれば、こうした学びの場は決して「不要」ではないと思う今日この頃です。

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